エヴァに乗る、エヴァに乗らない。自転車に乗る、自転車に乗らない。




今回、所用がありいなかの山口県に帰郷した。

で、自転車をサボるわけにもいかないので
もちろん輪行で自転車を持って帰る。


土曜日の朝イチに新幹線で実家へ帰り、
わりとすぐに自転車で家を出る


今回の帰郷に際し、
走りたい場所がいくつかあった




まずは高照寺山という山を登りに行く
標高は600mほど
平均勾配は9.8%となかなかのキツさ

この高照寺、
実家からほど近く子供の時はハイキングとか
初日の出を見に登ったことが何度もあったが
自転車で登るのは初めて

というか実家から20分ほどの距離だったので
今の大阪の自宅から十三峠までの距離より近い
こんな近くにこんな便利な山があったかとあらためて思う


で、登坂開始

もうメチャクチャ踏む






KOM獲れた


「大阪のよそ者がKOM獲った」となると少し気分が悪いかもだが
まぁもともと地元の人間なのでご勘弁願いたい



その後は
通津方面へと下り由宇、大畠へと進み
周防大島へ





自転車では数年前に一度走ったことがあるが、
景色がなにより素晴らしく
また走りに行きたいと思っていたので来た





前回は西周りに走ったので
今回は逆に東回りに走るかぁと
大島大橋を渡ると左手に進行して行く

海側を走る絶好のロケーション
信号もほとんどなく気持ち良く走れる


が、信号が逆に無さすぎる

止まるタイミングがないもんだから
なんか踏み続けてしまう

信号で止まるまで踏み続けようと思うが
その信号がそもそもない

たまにはある

が、なぜかすべて青で一切引っ掛からない

10分、20分と足を回し続けて止まる機会が無い

30分経過するも止まれない


道の駅サザンセトの前を
きっちり40分で通過

いや、もう流石に休もう……!

と思うが
結局その後も信号に引っかからないもんだから
60分以上踏み続けることになった


意図せずFTP計測をさせられた

60分過ぎたところでようやく足を休める


無理矢理FTP計測させるとは…
周防大島、おそろしい町やで…


ちなみにその時の
60分平均パワーは330w

これが自分のFTP値にそのままなるのかとも思うが
どうだろう

というか最近自分のFTPがよく分かってない
パワーメーターがかなり誤差出てる気がするし
自分もパワメの数値はあまりアテにしてない


ただ、この時の体重は61.5kgくらいだったので
どうだろう、
案外妥当な数値なのか…?という気もするが


その後はオレンジロードをひたすら横断して帰路につく



この日のTSSは450程だったのだが
補給するタイミングがまったく無く
帰途途中で完全なハンガーノックになり
身体がまったく動かなくなった

田舎ゆえにコンビニなどそうそうないので
自販機を見つけると
あわててコーラをがぶ飲みして一命を取り留める

補給、大事。



日曜日は広島市内で所用
数年ぶり、10年近くぶりに合う友人などもいたのだが
会話のノリ、内容が中高時代からまったく変わらないのが驚きだ
自転車はレスト



月曜日
珍しく有休取ったので休み


今後の生活・仕事について決めたいことがあり
某所に相談させてもらいに行く
前向きな内容で色々とお話しすることができ
これからの生き方について方向性を決めることができた


用事が済むと
その後は周防大島をまた自転車で走りに行く


今回の帰郷で走りたかった場所のひとつ

嵩山

かなりの激坂で有名らしく
また頂上にはパラグライダーの滑走路があり
写真映えスポットとしても人気らしい


前々から気になっていた山なので今回アタックしに行く


セグメント開始地点からしばらくは住宅街を緩やかに登る

この嵩山のセグメントのプロフィールは
獲得標高616m
平均勾配9.5%





序盤これだけ緩いということは
後からその分キツクなるということ

平均勾配からみると
後半は平気で10数%以上になるのは予想できる



で、
途中から予想通りエゲツナイ斜度になる
15%前後、場所によっては20%以上のとこもあったかと思う
おまけにコンクリの悪路



前回の吉野大峰激坂コースが思い出される





なんとか頂上到達





KOMもゲット




頂上のパラグライダーの滑走路





眼下には瀬戸内海の素晴らしい景色が広がる





滑走路にはTAKE OFF(テイクオフ)と書かれているのだが
家に帰って「嵩山に登って来た」と言うと
父親が
「テイクアウト(持ち帰り)って書いてある所じゃろ」
と言っていた
どこの飲食店だ




というかこの嵩山の景色もそうだが
周防大島は本当に景観が素晴らしく走ってて気持ちが良い

自転車乗りの人は本当に一度来た方が良いと心から思う


まぁ自分もまだ周防大島のほんの一部しか走れてないので
帰郷の際はこれからも走りに来たいと思う。楽しみだ




その後はまた海岸沿いを走ったり
オレンジロードを走ったりと満喫

その日のうちに大阪に帰るつもりなので
夕方前には実家に一度戻って、
夜中の新幹線で大阪への帰途に着く



ストラバで今回の写真などをアップすると
とある山口出身のお方が「黄色いガードレール」に食いつかれててニヤリとしたのだが
自分も同じく「ガードレールは黄色いもの」という認識だ




先日、シン・エヴァを観たのだが
劇中に黄色いガードレールが映り「おw」と思ったりした
(庵野監督が山口県出身)


そのエヴァだが、
TV版を観ていたのが自分が14歳の時
シンジ、アスカ、レイと同じ14歳
主題歌の宇多田ヒカルも当時同じ14歳


そんな多感な時期に見たものだから
やっぱりエヴァは自分の人格形成に大きな影響を与えた

ちなみに当時の通学用の定期入れには
綾波レイのプロマイドを入れていた
でも実際のところはアスカ派だった(どないやねん


で、
シンを観るまでは
「エヴァは終わらないんじゃないか」
と思っていた

なんだかんだで庵野監督はエヴァを完結させないだろう
今後もエヴァという作品は続き、
シンジもエヴァに乗り続けるのではないか
そう思っていた


が、
シンでエヴァは完結した

きっちり庵野監督は
エヴァンゲリオンという作品にケリをつけた


劇場で観終わった後
びっくりするくらい空虚な気分になった


14歳の時に始まったエヴァが
いま本当に終わってしまった


大人になってからこの手の喪失感を味わうことになるとは
思いもしなかった




エヴァという作品を極端に要約すると
「シンジがエヴァに乗る」という話になる

が、最後
シンジは
「エヴァに乗らない」
という未来を選んだ

逃げたのではなく
乗るなという指示に従ったのでもなく、
自ら「乗らない」ことを選択した


エヴァは
「居場所」や「アイデンティティ」を題材とする作品でもあったと思うが
「エヴァに乗らない」
という選択を取ったシンジに対し
なにか感慨深い思いになった


自分は今年で大会参加は一旦止めるつもりで
「自転車に乗らない」という選択を取ることになるが

今まで自転車という趣味を
自分なりにそこそこ一生懸命やってきたつもりで
だからなのか、
「自転車に乗らない」という選択肢を
わりと自信を持って取ることができる

単なる趣味に対して何を言ってるんだ
と思われるだろうし
いや、そもそも何が言いたいのか分からない
と思われるだろう


実際、自分でも何を書いてるのかよく分からない



シンジは
「ここに居てもイイんだ」
と言ったが

「ここ」とは一体どこなのかというと
自分がいる場所こそが「ここ」なワケであり
自分が移動する先は常に「ここ」になる



はい、
まったくもって何を言いたいのか分からない



こうしたあえて分かり難い言い方をすると高尚に見えるだろうというやりくち

これもまた「エヴァの呪縛」なのである

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