三本ローラーの特徴・メリットを今さら考えてみる




ローラー台
競技志向の方は使われてる方が大半かとは思います


家での少しの空き時間を活用できる
天候が悪い時にも室内でトレーニングが可能
とやはりローラー台は便利なものです


昨今では
スマートトレーナー×ズイフト
というのが主流ではないでしょうか


自分がストラバでフォローさせていただいてる方の
普段の練習を見ても
やはりズイフトを中心に練習されてる方は大勢いらっしゃいます



さて、そうした最新の「バーチャルライド」が流行してる中で
自分のローラー環境はというと

三本ローラー

というかなりクラシカルな機材を使用してます

というか今日び
三本ローラーなんて古典的なものを練習に使ってる人いるのでしょうか




今回はこの三本ローラーの特性や利点を
あらためて考えてみようと思います


なお、固定ローラー・スマートトレーナーなどと比較して語るワケではありません
というのが自分はローラー台は
三本ローラーしか使ったことがないからです

そもそも他の固定ローラーなどがどんなものか知りませんし
なので比較のしようもないのです


もう何年も三本ローラーに乗り続けて
その上で自分が感じた特徴、
こういう部分は優れているのじゃないか、
ということを個人的な感想として羅列していきます




・実走感はかなりある
固定ローラーに乗ったことないので比較はできませんが、
この点はやはり三本ローラーは優れてるのじゃないでしょうか

前輪・後輪が固定されていませんので、
バイクの挙動としては普通に道の上を走ってる時と同じ状態です
「走ってるけど、ただ前に進んでいない」というだけの状態
身体の動き、ハンドルの操作によってバイクは普通に左右に振れます

三本ローラーはバランス感覚を養える
という言われ方がよくされますが、やはりここはその通りだと思います

なお、「三本ローラーは落車が怖い」と思われるかもしれませんが
普通に走ってりゃ落ちません
というか落ちたことは一度もありません
自分の場合は壁の真横にローラーを設置してますので
バランス崩しそうになったら壁に寄りかかればイイだけの話なので
危ない、怖いということはまるでないです

まぁ乗り始めた最初は流石にオッカナビックリでしたが




・自転車の設置が楽(自転車一台体制で運用できる)
自分が三本ローラーに感じてる一番の利点はコレです。
設置がくそ楽です。
ローラーの上にぽんっと自転車置くだけですからね。

固定ローラーでも
「ローラー専用機」を組んでればもちろん設置の手間はそもそもないのでしょうが
自分のようにスペアバイク無し・自転車一台のみでやってる人間にとっては
設置の手間が掛からないというのは便利ポイントです。

自分が「自転車一台体制」の理由ですが
まぁ懐事情とか置き場所の問題とかもあるのですが、
なにより「一台だけ乗り続けたい」からというのがあります。
ローラー専用機も組もうかなと一時思ったこともあったのですが、
ローラーでもポジション、踏み方とかチェックしながらやってますので、
そうなると普段実走で使ってるバイクをそのまま使うのが都合が良かったりします。

外での練習から帰ってくると
タイヤを濡れ雑巾かなんかで適当に拭いて、
そのまま三本ローラーの上に自転車置いておく、
というのが自分のいつもの自転車の保管方法です




・強度は普通に上げれる(パワートレーニングができる)
三本はペダリング技術・体幹を養うため
固定はパワートレーニングのため
みたいな区分がされることもあるようですが、
三本でも強度を上げた練習は普通にできます

流石に負荷無しのものでは難しいかもしれませんが、
自分の場合、ローラーに後付けする負荷装置で対応してます
ドラムをベルトで締めるだけの簡単な構造ですが、
ローラーを回す負荷はかなり強くできますので、
踏む強度も上げることができます

自分は負荷レベルはかなり弱めにしてますが
それでもFTP強度で普通に回せますし
400W以上でも踏めます
ただ、フルもがきのスプリントなんかは流石に厳しいかと思います
(したことないですが)

あと、自分はケイデンスでパワーを稼ぐタイプなので問題ないですが
もしかするとトルクでパワー出すような方は
三本ローラーは相性悪いかもしれません


トルク掛けるということはその分負荷を大きくする必要があるかと思いますが、
一度ベルトの締め付けを最大(負荷を最大)にしてみたところ
ローラーを回すのにクランクを上方向に引っ張らないと回せないという
実走とはおよそかけ離れたペダリングをする必要がありましたので
「負荷を大きくしてトルクで回す」という練習はちょっと向いてないかもしれません




・ダンシングができない
これは三本ローラーのマイナスポイントかと思いますが
ダンシングをするのはちょっと厳しいです
上手くやればできなくはないでしょうが、
バイクがどうしても上下に跳ねる分、ローラーから落ちてしまう危険性があります

つまり走行中は姿勢がほぼ固定になってしまうワケですが
実際これはちょっとツライ部分ではあります

同じ姿勢でサドルに座り続け、
お尻の同じ部分が常に圧迫され続けることになりますので
その部分が「痛い」というか大変「シンドイ」感じになります

自分の場合も圧迫されてる部分が限界を迎えて
大体20分くらいで音を上げてケツを上げます

「音を上げてケツを上げる」大変美しい日本語ですね


逆に言えば
お尻の問題さえ解決できれば
普段ダンシングをほとんど使用しない自分にとっては
「ダンシングできない」というのは
特に三本ローラーのデメリットにはなりません

室内練習でもダンシングをしたい方は
そういう意味では三本ローラーはお勧めできません




・ペダリングに集中できる
これは三本だから、というワケではないでしょうが、
ローラー台の大きなポイントだと思います

余計な情報が一切ない分、
ただただひたすら自分のペダリングに集中できます。
パワー、ケイデンス、ペダリング効率、心拍数、
どこの筋肉を今使ってるのか、どこが疲労してきてるのか、
どうやったらパワーを維持できるか、
ポジションによってパワー・疲労はどう変わるのか
そうしたことを確認しながらペダルを回し続けることができます

最近は「40分間FTP値以上でひたすら回す」というメニューをやってるのですが
「いかに長時間一定パワーを維持するか」という
まぁヒルクライムの根本要素に通じる部分がありますので
結構、練習内容としては良いんじゃないかと思って続けてます




「レースこそが最高のトレーニングだ」
という言葉がありますが、
実は自分はそうは思っていなくて
ヒルクライムにおいては
「トレーニングこそが最高のトレーニングだ」
と考えています


ロードレースとは違い、
ヒルクライムはやはり基本的にはFTPがそのままタイムになります
レースだと他の選手との駆け引きだったりありますし
あえて「楽をしないといけない」ということもでてきます
トレーニングはただ自分のペースで追い込むことができますので、
やはり目的の強度で目的の時間走ろうとすると
「トレーニングが最高のトレーニング」ということになります。


ローラーはそういう意味では
完全に自分の目的に沿ったトレーニングができる環境を得ることができますので
やはり練習機材としては大変便利なものだなと思います

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