西粟倉ヒルクライム2022秋【参戦記】




西粟倉ヒルクライム秋に参加してきました

同名の大会には過去にも参加したことがあるのですが
ダルガ峰林道が本来のコースで
自分が参加したときは通行止めのため別コースでの開催でした

なので今回は本来のダルガ峰ルートを登るルートで
初見のコースということになります

振り返ります



■前日まで

最近の調子だがあいかわらず良くはない
ちゃんと練習できてるんだかどうかも自分でよく分からない


ただ、事前に発表されたスタートリスト見ると
京都のMさん、神戸のKさんと知り合いの猛者も
同じクラスに名を連ねており
一緒に走れることが楽しみでテンション上がる

さらに有名選手のMTKNさんがエントリーされており
これは大変なことだ!とさらに興奮

なので調子はいま一つながらも
モチベーションだけはかなり高い状態


前日はわざわざ姫路に前泊

当日移動で間に合うのだが
我ながら毎度謎な行動をする


泊まったビジホのテレビでyoutubeが見れたので
過去の大会動画(ダルガ峰ヒルクライム)を見て予習

あ、MさんとEさんだ
とか知ってる人の姿を動画内で見つけて楽しむ



■当日

朝一で移動して会場入り



受付済ませると早速Kさんを発見
先週は乗鞍お疲れ様でしたーなどと会話
当日はお会いする機会もなかったので
どんな感じでした?と情報交換

その日はかなり気温が高かったので
ボトルは持ってた方が良いなと判断して
近くの道の駅まで行って自販機に水を買いに行く

途中で普段着でプラプラ歩いてるEさんと遭遇
周りはもうジャージ着てアップしてる人ばかりなので
Eさんのマイペースっぷりに少し笑う


その後コースをちょっと走ってみることに

スタートからいきなり結構な斜度になっている

7~8分登って、2分弱の下りを挟んで
そこから林道入って本番開始、といったところか

下り手前まで登って引き返す

ペース抑えて登ったのだが
心拍が異様に高くなった
調子が良いと心拍も簡単に上がるが
今回はそういうワケでなく、単に暑さのためだろう
汗もすでにボトボト噴き出す

暑さが苦手な自分としては
レース中は気温は上がってもらいたくない
今から小雨でも振ってくれないかなと思う



その後会場に戻りEさんと合流
するとMさんはどうやらDNSらしいと聞く

マジか…ショック

一緒に走れるのを楽しみにしてたので大変悲しい

まぁ仕方ない
できるだけ良い成績取って
Mさんにはリザルト見て楽しんでいただこう




開会式が済むと各自でスタート地点へ移動


走ってるとタイヤに違和感

止まって前輪を触ると
空気が減ってる…?
いや、気のせいか?

とりあえずそのままスタート集合場所へ

止まってあらためてタイヤ触る

いや、間違いなく空気減ってる

スローパンクしてるぞコレ…

慌てる

スタート時刻も近づいている

このままゴールまで走り切れるか…?
いや、たぶん無理

替えのチューブ一式は下山用荷物に入れてすでにゴール地点に移動してるし


あ、違う!
チューブ類は会場に置いてきたんだった!

貴重品は下山荷物に入れたけど
着替えとか他の荷物は会場に置いてるんだ!


急いで会場へ戻る


リュックからチューブ一式取り出して
再びスタート地点へ


スタートまで残り20分

普通に作業すれば間に合うはずだが
状況が状況だけに内心かなり慌てながらチューブ交換

チューブ入れ替えると
スタッフの方からポンプお借りして空気入れる

無事に作業終了


間に合った…

ていうかスローパンクに気づけて良かった

気づかずそのままスタートしてたら
多分DNFになってたぞ

冷や汗かきながらあらためて整列する



■スタート

今回の作戦だが
自分らのクラスの優勝候補はまぁ当然MTKNさん

ただ、
実は先日の乗鞍、さらにはその前のスカイライン
その時MTKNさんのことは拝見しており
両レースともどうやら不調のご様子だった

乗鞍からは一週間しか時間が経ってないので
そんなすぐに調子は戻らないだろう

となると、自分にも分があるか…?
と畏れ多くもそんなことを事前に考えていた


なので、自分の作戦としては
序盤から様子見はせずに
いきなり勝負をかける

スタート直後から踏んでいき
そのまま単独で先行できれば、と考えていた



スタート後、実際強めに踏んでいく

先頭に立ちそのままガシガシ踏む

後ろに気配は感じなかったので
振り返りはしなかったが
逃がしてくれたか、と思いながら進む



が、しばらく後、
顔を少し下げると
すぐ後ろにちらりと青いジャージが見えた

うお!きっちりいらっしゃるじゃねーか!


まぁそりゃそうかと反省しつつ
この後どうするかなと巡らす

この後下り区間に入り
下りが終わって林道区間からコースが本格化する

自分は下りがどうせ下手糞だし
その前に先行してもらって林道入ってから勝負するか



実際に下り手前でMTKNさんが前に出られる

くだりもラインを参考にさせてもらって…
と思っていたが
なんでこんなにスピード違うんだ!と思うくらい
下りで離される



MTKNさんから少し遅れて林道に突入


ここから結構な斜度が続く

激坂はむしろ得意な方なので
ここから追いつければと思い踏むが
まったく距離が縮まらない

むしろジワジワその差が開いていく

ペースがまったく落ちないその背中を追うが
逆にこちらが厳しい状態になってくる


だんだんと強度が保てなくなり
たまらずダンシングで無理やり登る

するとそこからさらに距離は開く



この時点で「ダメだな…」
と思う

今から自分が回復することはないだろうし
MTKNさんはペース保ってどんどん進まれる


これはもう追いつけん

そう悟って
あとはできるだけ良いタイムで、と気持ちを切り替える



が、暑さのためかいよいよ踏めなくなる
汗が大量に流れ続け
呼吸の激しさも異常なほどになる

心拍見るとすでに最大心拍に近い


できるだけ良いタイムで
と思っていたがそれどころではなくなってきた

頭がぼーっとしてきて
脚に力も入らない

もう完全に集中力が切れそうな状態になっており
レース中にも関わらず
「止まりたい」
という気にさえなってきた


実際これが普段の練習中なら完全に脚を付いていた

というか現状も
もし表彰圏外の位置なら止まっていたと思う

いまが2位の位置
このままなんとかゴールすれば表彰台には立てる

そうしたことを心の拠り所にして
我慢しながら登っていく


ただ、ペースは落ちまくっている

後続は…
とたまに振り返るが、まだ追いつかれてはいない

なんとかこのままの着順でと思い走り続ける



途中で緩斜面・下りがあり
ここを過ぎればゴールはもうすぐだったか
と思い、なんとか2位でゴールできそうか
と安堵しながら進む

が、終盤に後ろに気配


振り返ると他の選手の姿が

AFRさんか…

追いついてくるならKさんかと思ってたが
AFRさんが先行してたか
かなりのタイム差が付いてたと思うが
きっちり追いついてきたか


振り返って姿が目に入った時点でなかば諦める

こちらのペースが落ちて追いつかれた時点で
ここからどうしようもない

この距離を保ちながらゴールまではもう体力が持たない



すると間もなく先行される

前に出られ
ペース上げられたところでぽっきり心が折れる



無理だ、もう

ここから追う力は残ってない

ていうか2位も3位も同じだろもう

完全に心が折れて脚を緩める

ペダル緩める
ホイールのラチェット音が響く

情けない音だこと、と思う


このまま3着でゴールすればいいや
と投げやりな気持ちになる

そんな感じで
完全に心が折れた状態でしばらく走っていたのだが


ただ、
先行する背中を見てると


「あ、やっぱり無理」
と思う



このまま追いつくの諦めるとかやっぱ無理だわ
と思い始める



離された距離を見ると
到底今から追いつけるとは思えないが
それでも必死に踏み始める


少しずつ差が詰まる



残り200m
の表示が見えたところで
ゴールと同時に倒れたらいいわ
と思いながら全力で踏みまくる



ゴール直前で追いつきなんとか先着


ゴール後は呼吸することもままならない状態で
バイクを倒して
そのまま座り込んだ



■ゴール後

しばらく動けず



自分の最大心拍は175なのだが
後でデータ見たら
今回ゴール地点で180まで上がっていた
暑さで上乗せされてた感じだと思うが


ようやく呼吸が落ち着き立ち上がると
間もなくKさんが4着でゴール

最近は調子を崩されていたようだが
それでも安定した速さは流石だ



荷物回収しに行くと
先行BグループのEさんを発見

どうでしたと聞くと「3着」と返ってきた

マジすか!?と驚く
激戦区のBクラスで3位取るとは

スタート前に
「Bから総合優勝の人が出て繰り上げで入賞できれば…」
とかおっしゃてて
いや、自分で頑張ってくださいよw
とツッコミを入れていたのだが
いやいや、流石だお見事



で、上に書いたように
今回の大会は総合優勝者はクラスでの表彰は対象外になるので
その分そのクラスの順位は一つずつ繰り上がる

そしてどうやらMTKNさんが今回の総合優勝らしく
自分たちのクラスの順位は繰り上げになる

お!てことはKさん3位で表彰台じゃないですか!
おめでとうございます!

なんてことを言ってたが

ん?てことは自分は繰り上げでクラス1位か?

ただ、繰り上げでの順位だし
途中でタレまくったし
事前に想定してたタイムにはまったく届かなかったし
1位ではあるが、なんとも釈然とはしない

「副賞で貰えるお米の量が増えるな…」
正直そうした感想しかなかった



その後下山


が、下山中にタイヤに異変

空気がめっちゃ減ってる

うわ、またスローパンクか…


いや、レース前にチューブ交換したが
その時にたぶんタイヤに小石か何かが刺さったままだったんだろうな
慌てたからタイヤの状態まで確認しなかったからな

まぁとりあえずこのまま会場まで戻れれば…
と思ってそのまま下っていたが

グレーチングの段差でリム打ち

完全にパンクして空気が抜ける



うわ、最悪…


替えのチューブも無いので諦めて
そのまま徒歩で下り始める


というか
ちくさとか西粟倉に来た時は
ほぼ必ずパンクしてる


まぁ会場までゆっくり歩いて
表彰式の時間に間に合えば…
と思っていたが

いざ歩くと会場まで結構距離ある


あ、これ間に合わんわ…


どうしよ…
と思ってると
軽トラが傍に止まる

運転席から顔を出したお父さんが
「パンクか。荷台に乗せてったろう!」
とおっしゃる



は?神かよ?



お言葉に甘えて自転車を荷台に乗せ
大きな声では言えないが自分も荷台に乗る

「軽トラの荷台に乗る」という
田舎の子供くらいしか体験しないであろう行為
まさかこの年齢になってまた経験することになるとは

というかこの軽トラのお父さん
別に大会関係者ではなく
単なる西粟倉の住民の方だった模様
いや、単なる神である

会場まで送り届けていただくと
何度もお礼を言う

本当に助かりました




その後正式なリザルトが発表され
やはりスライドでクラス1位

ただ、まぁ、繰り上げだしな
という感想


それでも表彰式で表彰台に登らせてもらえるというのは嬉しいもの

最近はまだまだこういうご時世なので
表彰式を行わない大会というのも結構ある

まぁ運営も苦慮してのことだろうし
仕方ないことだとは思うのだが

それでもやっぱり表彰式はやってもらいたいなぁ
というのが本音のところ

頑張った方は人前で表彰されて
拍手をもらうべきだと思う



表彰台を前にして
そういや3年前の大会でもこれに乗ったなと思い出す
(コースは違うのだが)

あの時は観察さんと競り合いになるも
ラストでボッコボコに叩かれて2着だった

観察さんのあの時の強さは自分の中で強烈に印象に残っており
今まで出た大会の中でもかなり思い出深いもののひとつだ



副賞は予想通りのお米だった

かなりの重さで
表彰式の間持ってる手がずっとプルプル震えていた
(筋力なさすぎるだろ)


その後閉会

Eさんは意外にも神河(苦手であろう緩斜面を含む)にエントリーされたようなので
また1ヶ月後に会えるか

終盤競り合いになったAFRさんは神河と同日日程の高梁吹屋に出られるとおっしゃってた
前回は総合2位というとんでもない成績獲られてる。すげぇ

Kさんは今のところ年内は大会参加予定なしで
また来年に向けて、ということのよう

というかKさんは下山中にスマホを落とされたようで
帰り道、スマホを探しながら登りなおして
ちくさ経由で帰られるとのこと

見つかると良いが…
と心配してたが無事見つかった模様。よかったよかった

自分も大阪への帰路に就く



■まとめ

ということで無事に終わりました西粟倉ヒルクライム

暑さとタフなコースのため
正直、実力を出せれたかというと
どうなのかな、と思う部分がありますが

調子いまひとつながらも一応は表彰台ということで
とりあえずまぁ、納得してます

というか上の方々とタイム比べると
やっぱり全然なので、普通にヘコんでいます

最近は大会出るたびに何か理由を見つけてヘコんでて
こいつ自分から無理矢理ヘコもうとしてないか?
と自分のことながらちょっと理解ができてません

秋になって涼しくなればまた調子上げれるかなと思ってますが
まだしばらく暑さが続きそうなので
もう少し我慢かなとは思います


今後の予定としては
10月:神河
11月:熊野古道、ツールドゆう
にそれぞれ参加予定です

それ以外も日程合えば大会出たいですが
奈良6峠はどうしようかなぁ…
あれシンドすぎるからなぁ
まぁ考えときます


あと、先日参加した乗鞍の記事ですが
スカイラインの時の続きとまとめてあらためて書きます


それではお疲れ様でした。

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