ちくさ高原ヒルクライム2024春【参戦記】




ということで参加してきました
第37回ちくさ高原ヒルクライム

例年であれば春ちくさは
5月頃に開催されていたのですが
今回は4月頭とかなりの前倒し

いつもであれば
伊吹山が開幕戦という位置づけですが
まぁ今回は
開幕前の前哨戦、みたいな感じでしょうか




■前日

ちくさは大阪市からも近く
当日移動でいけるのだが
まぁいつものごとく近場に前泊


ただ、本格的なシーズンはこれからなので
レース前日と言えど、
少しは練習がしておきたい


ということで
いつもの十三峠に

ただ、一本全力で登ってしまうと
流石に疲労が残りそうだったので
表はゆっくりと流して
裏だけ全力で踏むことに

裏十三峠は
6分くらいの短い登りなので
これくらいであれば疲労も残るまい


で、裏を全力アタック

この裏十三峠
ふつう、みなさま方は
なにかの「ついで」に登ることがほとんどであり
この裏だけをメインに全力TTていうことは
あまりない


が、
今回はサラ脚で全力TT




やった!
4位ゲットだぜ!
(大人げない)



で、帰宅すると
荷物の準備して当日会場の近くの宿まで移動




■当日

3時くらいに目が覚めてしまう

時間に余裕があるし
まだ寝れるのだが、なにか眠れなくなったので起床


ごはん食べてストレッチしてシャワー浴びて
と一通りすることすると
暇になってしまった

まだ5時過ぎなのだが
まぁ早めに現地行っとくかぁと出発




6時過ぎにちくさ高原に到着

オレ以外誰も居ねぇ!


すると運営の方がいらっしゃって
テントなどの設営を始められていたので
ご挨拶しに行く


色々お話させてもらうと
今年は伊吹山の前になるよう意識して
日程を組んでみたとのことだった


自分からすると
今の早い時期に開催してもらえる方が有難い

またこの日はもう残雪もなく
天気も快晴で暖かいほどだったので
結果として今回の開催日程はとても良かった


その後バイクを組んだり
少しジョギングして身体温めたり



受付も開始したので再びテントへ行く


すると
驚愕の事実が判明



なんと今回のちくさは
計測チップが導入されていた!

ちくさと言えば手動計測
龍マンと言えば手動計測


これが我々には当たり前だったのだが

うーむ、時代が動いたなぁ
と感慨深くなる



で、出走リスト見る




ゼッケン1だった


すまん!
なんかすまん!
俺なんかがゼッケン1で!



ちくさのゼッケンは
前回大会の順位が結構反映されてるようで
前回が4位で
上の3名が今回参加されていないので
自分がスライドで「1」に


あと、某仙人さまの名前があり驚く


ただ運営の方は
「んー、あの人来る来る詐欺だからなーw」と

仙人さまのようなトップ選手と走れるのであれば
それはめちゃくちゃ有難いことだと思ったが
まぁやはり今回はDNSだった模様



その後、hsjのNAGIさんや615のKNBさん達とお会いする

NAGIさんは最近の大会成績がかなり良く
調子も良い様子


今回の参加者で誰が速いかという話をするのだが
自分が見た中では
NAGIさんと
あとは関学のTKHSさんかなぁという感じだった


関学のTKHSさんとは面識はないのだが
過去のリザルトとか見ると
まぁ間違いなく速い方で
実力は向こうの方が上かなぁ、という感じ


他にも速い人は居るだろうが
自分が知ってる範囲だと上記の2名か


で、今回の目標としては
まぁ一応
表彰台をあわよくば取りたい
と思う程度


ちくさは決して自分と相性良いコースではないし
あと2ヒート制というのも自分的にはツライ
(一本目が平坦含むフルコース、二本目が登り区間のみのショートコース)


なので
ちくさに関しては
参加するのは毎度「練習」として割り切ってる部分はある

ただ、それでも
自分の中では
ちくさの表彰台は結構ステータスなので

それでも「あわよくば!」
とはやはり思ってはいる



その後
早めにスタート地点まで下山して
そこからアップをする

調子は
まぁ悪くはない気はする、けど、どうかな…?
という感じ

ただ、最近の峠のタイムなどは
間違いなく良いので
調子上げれてるはいるんだろうな、とは思う




集合場所に行くと
GBtLのTAKAさんがいらっしゃった

富士ヒル年代別入賞の猛者なのだが
お話聞くと
体調崩すわ機材トラブルあるわで
最近は踏んだり蹴ったりだった様子

今日はリハビリと割り切ってるみたい



スタート時刻が近づいてくると
いちおう前の方には整列しておく


さて、今年の一発目
どうなるか




■スタート

スタート直後も
自分は前に出ない



今回は
「平坦では何もしない」
と決め込んでいた


ちくさは前半が
平坦~緩斜面なのだが
この区間は絶対に頑張らない、と決めていた


自分はやっぱり平坦、緩斜面がいまだに遅い
ここで無理して踏んでも消耗するだけ

また、
去年くらいまでは
正直なところ自分の力量を過信してしまっていて
「ゴリ押し」でなんとか勝てるのでは
と思ってる部分があった


で、前半から前に飛び出して
苦手な緩斜面でもやたらと踏んでしまい
結果として疲労で自滅する
というのがよくあるパターンだった


今年は自身の力量を過信せず
レースにおいては
冷静な立ち回り、
身の程をわきまえた展開ができるようにと
考えていた



なのでスタート直後も様子見に徹する

場合によっては
一切先頭に出ない、とすら考えていた


その先頭を見ると
NAGIさんが果敢に前を引いている

なんとも積極的な走りだ


かなり長い間(2分くらい?)
NAGIさんが先頭を引き続ける




ようやく先頭からおりてくると
「男前ですね」
と声を掛ける


さて、
「先頭は一切引かない」
と決め込んだものの

「ゼッケン1」を付けていながら
まったく引かない、
というのも流石に非難を浴びそうなので

まぁ、なんとなく先頭引くフリだけしておくか…



とシブシブと前に出て
先頭をしばらく走る


ただ、ここで消耗させるつもりは一切ないので
そこまで踏まず
適当なタイミングを見計らって
さっさと先頭から降りる


はい!平坦での俺の仕事おしまい!


そう思い
あとは登りが始まるまで
集団の中で温存しておこうと考える

とは言いつつも
「流れ」で前に出ることがあるので
その際は一応は少しだけ先頭引いて
すぐに先頭交代をする



そうして実際に
登り区間が始まるまでは
体力を使わないことだけを考えながら走り続ける


少し斜度が出始めたところで
集団の前の方が少しずつほころび始めた



そろそろか
と少しずつ集団の前の方へと上がっていく


本格的な登り区間に入ると
完全に集団は崩壊


ここから自分も踏んでいく

前半は
集団の中で体力を温存できたので
この登りからは
自分のペースで走り抜く



ほどなく
先頭に出る

そこからは後ろを振り返ることなく
めいっぱい踏む


背中に気配を感じなくなったので
後続とはある程度距離ができたハズ


このままゴールまで
一番前を走ろう

自分でもよく踏めてる感覚はある

そのまましばらく踏んでいたが
緩斜面を挟む手前あたりで
少し勢いがなくなってきた

やばい、流石にオーバーペースだったか…?

少しタレてきて
思わず後ろを振り返る

すると
関学のTKHSさんがひとり
距離を詰めてきていた




まずいな…
と思うが
自分のペースは落ちてきており
捕まるのは時間の問題だな、と思う


その後、緩斜面区間を挟んだ後くらいに
いよいよ追いつかれてしまう



やばい…
と思いつつ
ちくさで大学生に追いつかれる
という状況に
以前、当時大学生だったO君とちくさBで走ったことが思い出され

あの時の二の舞はイヤなんだがw
と胸の内で苦笑する


ここが我慢のしどころだと
必死に踏み続ける


すると
スキー場手前あたりで
TKHSさんと少しずつまた距離ができ始めた


あとはこのまま集中力保って…!
と踏み続ける



スキー場横を通過し
あとは終盤の激坂を残すだけなのだが

ちくさはここからが異様に長い


後ろを振り返ると
そこそこの距離差を作れたが
この大会は
2本の合計タイムで総合順位が決まる


なので、
この1本目で先着できたからといって
油断はできない


ここで可能な限りタイム差を作っておかないと…

そう考えると
脚を緩めることがまったくできず
もう脚が限界近い状態にも関わらず
必死に踏み続けるしかない



そしてそのまま先着


ほどなくTKHSさんもゴール


タイム差は20秒ほどか…?

2本目、なにか失敗すれば
余裕でひっくり返されるタイム差だ



その後、3着でNAGIさんがゴール

おお!?
前半、あれほど先頭を引いて
登りではさすがに厳しいのではと思っていたが
お見事な3着

タイムもかなり速い



さて、1本目はなんとか先着できたものの
喜んでるような余裕はなく
これからまた2本目がある


ただ、脚がすでにやばい


結局、ラストも限界まで踏み続けることになり
脚はすでにガチガチになっている

今からもう一本全力でレースしないといけないというのが
もう信じられないし信じたくない


が、そうも言ってられないので
すぐに車へ戻り
とりあえず可能な限りの補給をする


コーラ、エナジードリンクを飲み
バナナ、チョコバー、飴などで糖質を詰め込む


ストレッチも入念に行い
少しでも筋肉を回復させようと躍起になる


二本目スタートもそこまで時間に余裕はないので
また二本目スタート地点に移動する


もうウォーミングアップの必要など皆無なので
ひたすらストレッチとマッサージで
筋肉をほぐそうとする



一本目のタイム差は
2位TKHSさんと20秒差
3位NAGIさんと40秒差くらいか


まったく安心できないタイム差

というか今の疲労感からしたら
逆転される可能性はめちゃくちゃある


ただ、もうここまで来たら
総合1位は是が非でも欲しい


なので、2本目に関しては
もう順位は一切こだわらない

2位でも3位でも4位でもなんでもイイ

1本目のタイム差
これを死守できれば、それだけで良い


そう思って開き直る




間もなく二本目がスタート

TKHSさんNAGIさん含めて前の方に整列


そしてスタート



二本目どうやって凌ぐかだが

もういっそ先頭に出ることにした



というのが
もう今の体力では
周りの動向に合わせる、という余裕がまったく無い


他の選手のペースに合わせようとすると
それだけで消耗してしまう可能性がある


なので
自分が一番前に出て
あくまで自分のペースで走りきる
そう思い先頭に出た


ただ、キツイ
筋肉が悲鳴を上げてる状態での二本目は本当にキツイ

だから、ちくさはイヤなんだよ…


序盤から
上ハンで状態をかなり起こしたフォームで踏んでいく

自分は限界に近いときは
いつもこのフォームで、ハムと尻をメインに踏む

困った時は上ハン!
ハムと尻が助けてくれる!
そういう自分の「頼みの綱」にすがる


そうして先頭で踏んで行くが
後ろはどうだ?
とはやはり気にしながら走る

もう理想としては
他の選手が自然と千切れてくれること


自分のペースで淡々と走りながらも
他の選手達から自然と抜け出せること
これが理想

なのだが
後ろを振り返ると
まぁみんな居る

そりゃそうだ
みんな必死だよ



ただ、これ以上ペースを上げることはできないし
あくまで自分のペース守って踏み続ける


その後しばらくすると
自分の後ろは
NAGIさんとTKHSさんの2人だけになった様子

残るべき選手がやはりそのまま残ったか…


それでも二人が落ちてくれることを願いながら
踏み続けるのだが



緩斜面の区間になったところで
NAGIさんが前に出る
(アタックかと思ったが後から聞いたら「前を引くつもりだった」とのこと)


勢いよく前へと出たNAGIさんの背中に焦りを覚えるが
追えないし、あえて追わない


そもそも体力的に追うのが厳しいというのはあるし
この苦手な緩斜面で無理して踏んでもリスクが高い


斜度が戻る場面まで我慢しよう
そう思い追わないことにした


で、TKHSさんの動きを気にする


もしここでTKHSさんがNAGIさんを追うなら
その時はさすがに自分も追従しないとならない
と思ったのだが

TKHSさんに動きはなし


そのことに少しほっとするが
NAGIさんを追わないということは
TKHSさんは
「2位を守る」という意識ではなく
あくまでターゲットは自分で
自分に対してどこかで仕掛けて
「逆転して総合1位を取る」
という狙いだということは察しがつく


良い根性してんね!w
と少しゲンナリしながら腹の中でニヤつく


斜度が戻ってくると
少し強めに踏んでNAGIさんを吸収


TKHSさんがそろそろ仕掛けてくると思うのだが
スキー場横を通り
いよいよ終盤になる



あ、もしかして向こうも体力限界だったか…?
このままの着順で行ってくれるのか…?


などと思っていたが
ラスト1kmの表示を過ぎたところで
TKHSさんがいよいよ前に出て来た



来たか
と思うが

こっちも譲るつもりはさらさらなく
向こうの動きに合わせて踏んでいく

正直、距離を離すほどの体力はもう残ってはいないが

前に出させないよう
並んだ位置をキープし続ける


前に出させるつもりはないからな!
と向こうに意思表示する目的で
横並びで走り続ける


しばらくすると
一旦TKHSさんが後ろに引く


折れてくれたか…?
と少し気を緩めると
今度はダンシングでもう一段階強度を上げてきた



あえなく抜き去られる


くそがw
いや、お見事!


TKHSさんの背中が少しずつ遠くなる


ここで自分は今回の先着は諦める

だが総合1位は諦めん!


一本目のタイム差は20秒ほど

この差を守り切れば自分の勝ちだ


距離が開いて行くが
必死に追い続ける


緩やかなカーブが見える
その先がゴールだ



TKHSさんがゴール手前のパイロンを通過

20秒以内にそこに飛び込むことができれば
自分の勝ちだ

そこから頭の中でカウントする

1、2、3、4

最後の力振り絞って踏む

10、11…



ゴール



正確なタイムは分からないが

おそらく多く見積もっても10数秒差程度の差

一本目のタイム差をなんとかギリギリ守り切ることができた




■ゴール後

TKHSさんと健闘を称えあう

普段は学連で走ってるようだが
来週の伊吹山では
JBCFのE3で走るとのこと
まぁTKHSさん程の実力者ならすぐ昇格するだろう…

で、この時は気づいてなかったのだが
北摂周りのセグメントで
やたら速いアカウントの人が居るなぁと前から思っていたのだが
この後、TKHSさんにストラバをフォローしてもらって
「あ、このアカウントの人がTKHSさんだったか!そりゃ強いわ!」
と気が付き、とても腑に落ちた



そしてNAGIさんがゴール

3位表彰台という素晴らしい成績

ご本人からすると
まだまだ上に、という思いであったのだろうが
タイム自体かなり速く
年によっては総合1位もありえたタイムだった

来週はまた伊吹山で一緒になるし
成長し続けるNAGIさんを見ると
自分も負けてられない!と思う



その後、KNBさんや615メンバーの若人達とお話したりする

先日、
OGAさんが参加された堺浜のシクロクロスのレースを見学しに行ったのだが
その時も615の方々と少しご一緒させてもらった

TKMTさんFKZWさん魔人HYMさんなど
ヒルクライムだけでなくシクロでもすごく活躍されてて
色んな年代の方々が切磋琢磨されながら色んな所で頑張られている

615はほんと良いグループだなぁと常々思う




その後、表彰式



あわよくば表彰台に
とは思っていたが
まさかの総合1位

自分の場合、実力というより
こうしたものは「タイミング」だとは思うのだが
それでもやっぱり嬉しい


いや、というか
ぶっちゃけ
かなり嬉しい


ちくさには2018年から通い続けてるから
その表彰台の真ん中に立つと
「長かったねぇ~w」
という思いが沸いてきた


表彰式終わると
TAKAさん達が「アフターライドに行く」と誘ってくださったが
いやいや!w もう走るのは無理ですよww
とさすがにお断りした



その後、片付けして車で帰路につくのだが
そういや以前はちくさ終わってから
自走で大阪に帰ってたな…
と思い出し、
今考えると無茶なことしてたなと
少し可笑しくなった




■まとめ

ということで無事に終わりました
第37回ちくさ高原ヒルクラム大会

今シーズンの開幕戦、というか前哨戦みたい感じで
参加したのですが
当初考えていた以上に、良い結果を得ることができました


順位についてもそうなのですが
実はタイム自体もかなり良かったみたいで
何気に歴代2位のタイムだったようです

(KNYNさんがタイム抜かれて悔しがってて笑ったw)


今年に入ってから
今まで練習してきたことが少しずつ成果に現れてる気がして
そういう意味ではこのちくさの結果もとても前向きになれるものでした



あと、AFRさんから



と言っていただいたのですが

「ほんとそれ」
というのが自分の感想でもあり


他の地域の方、
ちくさに参加したことない方には
ちょっとピンと来ないかもしれませんが

関西、中四国の人間にとっては
このちくさヒルクライムは
ちょっと価値が高い大会のような気がします


まぁ位置づけとしては
「地方の草レース」
なのは間違いないのですが
それでも、このちくさには毎度なぜか異様なレベルの猛者が集まり
「妖怪の集まるちくさ」という認識だったりします


過去の歴代優勝者についても



このような感じですから

ちくさの表彰台は
自分にとってもかなりの「ステータス」でした


そこで1位を取れたワケですから
光栄というか畏れ多いというか申し訳ないというか

まぁ、「かなり嬉しい」という感じです



自分が大会に出始めたころは
参加するのはやはり関西から近場の大会がほとんどで
そうした大会のリザルトの上位の方々の名前を見ながら
「すごいなー」
「自分もいつかこの人たちにみたいに速くなりたいなぁ」
とか思ってましたので

なにか自分にとってはいまだに
関西圏の大会の上位
というものに
何か当時と同じ「憧れ」みたいなものを感じています



ちなみに自分が欲しかったタイトルは
・吉野大峰
・高取
・大台ケ原
・伊吹山
でした

吉野大峰と大台ケ原は幸運なことに年代別を取れました
高取も喉から手が出るほど欲しかったのですが
FABUさんが大会運営から身を引かれて
大会自体が無くなってしまいましたので
もう手にすることはできなくなりました


あとは、来週開催の伊吹山

この流れて欲しいところではありますが
自分より何人も速い方がいらっしゃいますし
まぁどうでしょうか


何しろ
レースを楽しみながら
上を目指したいとは思っています

まぁ頑張ります



それではお疲れさまでした。

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